健康

体の黄色信号「慢性炎症」症状と発症の原因をご紹介

「体がだるく調子が出ない」「寝ても疲れがとれない」「なんとなく体がだるい」

特定の部位に痛みや異常があるわけではないのに、日常的な体調不良を感じている方は多いのではないでしょうか?こういった不調の原因はさまざまですが、そのひとつに体内で起きている「慢性炎症」が考えられます。そこでこの記事では、慢性炎症という疾患の症状や発症原因、予防方法などについて解説します。

 

慢性炎症の概要と原因

 

慢性炎症とは?

慢性炎症とは、体の中で低レベルの炎症反応が起こり、それが長時間持続して慢性化した状態を指します。わかりやすく言えば、通常なら一過性で治るはずの炎症が、長期間治らずに慢性化してしまうのです。このような状態が続くことで、体の組織の機能や構造に異常が起き、やがてさまざまな疾患を招くとされています。

 

慢性炎症の例

例えば「喘息」は、気道の壁で炎症が慢性化することでさまざまな症状を引き起こしています。同様に、アトピー性皮膚炎は、皮膚で炎症が慢性化し、皮膚トラブルがつづいている状態です。動脈硬化も、同様の現象が動脈の壁で起きていると言って良いでしょう。こういった慢性炎症は、炎症起きた組織の機能を低下させ、やがて広範囲に及ぶこともあります。

 

慢性炎症が起こる原因

慢性炎症の原因は、いまだはっきりとはわかっていません。炎症反応が起きる原因は色々と考えられます。

 

・肥満(内臓脂肪過多)

食べ過ぎによる肥満やメタボ(内臓脂肪が多すぎる状態)は、慢性炎症の原因となると考えられています。余分な内臓脂肪からは炎症物質が分泌され、それが血液を通して体全体に巡り、体内のある特定の部位に落ち着くと、そこで慢性炎症が発生すると考えられています。

 

・運動不足

前述したように内臓脂肪過多は慢性炎症の原因となると考えられています。肥満は悪しき食生活のせいもありますが、運動不足も肥満をもたらします。そのため、運動不足も慢性炎症の誘因になると言えます。

 

・睡眠不足

睡眠不足も慢性炎症の原因になると言われています。睡眠中には、傷ついた細胞を修復する成長ホルモンが分泌されますが、睡眠時間が短いとその働きが低下します。そのため、炎症からの回復が適正に行われなくなってしまうのです。ある研究では、1日6時間以下の睡眠を1週間続けた結果、免疫系やストレス反応・炎症に関連する遺伝子の発現に悪い影響があったという報告もあります。

 

・精神的なストレス

精神的なストレスがかかると、副腎皮質ホルモンが分泌され、免疫システムの働きを抑制してしまいます。免疫システムには外的刺激から体を守ったり炎症を抑えようとしたりする役割がありますが、その働きが低下してしまうのです。そのため、炎症の慢性化を招きやすいと考えられます。

 

・喫煙習慣や過度な飲酒

タバコやアルコールの過剰摂取も、慢性炎症の原因のひとつと考えられます。

 

・加齢や老化

加齢とともに細胞が老化すると、老化した細胞の周囲の組織に慢性炎症が引き起こされやすくなると考えられています。

 

これらの原因に共通するのは、いずれも現代人によく当てはまる項目であるということです。生活が不規則になっている・カロリーの高い食事が日常化している・睡眠不足が慢性化しているなどは、思い当たる節のある方がほとんどなのではないでしょうか。また最近はコロナの影響によってこれまで以上にストレスを感じやすくなった・在宅時間が増えたためにタバコやお酒の量が増えたという方も多いでしょう。つまり、現代人は意識的に食生活や生活習慣に注意を払わなければ、慢性炎症にかかる可能性が高いというわけです。

 

慢性炎症のリスクとは?慢性炎症によって引き起こされる疾患とは

 

慢性炎症に痛みはない?

慢性炎症としてよく知られているのは、アトピー性皮膚炎や喘息・アレルギー性疾患・関節リウマチといった自己免疫性疾患に関連するものです。これらは見た目に異変があったり痛みや痒みが生じたりするため、自覚することができます。一方、慢性炎症の中には、見た目の変化や痛み・痒みを生じないものもあります。気づかないうちに、体内で自覚症状のない小さな炎症が発生しているというわけです。

 

慢性炎症によって引き起こされる病気

慢性炎症が続くと、体内の免疫システムは絶えず炎症を抑えるよう働き続けようとします。しかし、免疫システムは年齢を重ねるにつれて衰えやすく、また生活習慣や食生活によっても低下するものです。そのため、炎症を抑えきれずに思わぬ病気に発展してしまう恐れもあります。近年、慢性炎症は以下のような病気の基盤病態として注目されています。

 

・糖尿病

・肝疾患

・認知症

・がん

・脂質異常

・アトピー性皮膚炎

・ぜんそく

 

慢性炎症を予防する方法

 

慢性炎症を予防するためには、生活習慣や食生活の改善が大事です。前述したように、現代人は慢性炎症のリスクにさらされています。また、見た目の変化や痛み・かゆみを伴わない慢性炎症も考えられるため、気づかないうちに症状が進行してしまっているケースも。そのため、意識的に慢性炎症を予防するための対策をとる必要があると言えます。

 

食習慣の改善

慢性炎症の予防には、内臓脂肪過多にならないように気をつけることが重要です。摂取カロリーに留意する・脂っこいものを食べすぎない・脂質や糖質のとりすぎに気をつける・間食を控えるなどの工夫を。食事メニューを見直して、消化の良い野菜や豆類を意識的にとったり、ヘルシーな和食をメインにしたりするのが良いでしょう。

 

睡眠の質を向上させる

1日の睡眠時間は7時間程度が理想的です。6時間以下の方は睡眠不足と言えますので、意識的に睡眠時間を長くとれるように調整してみてください。また、睡眠時間だけでなく睡眠の質にも気を配ることが大事です。「寝付きが悪い」「夜中に目が覚める」というのは睡眠の質が悪化している証拠。睡眠の質を低下させる寝酒や就寝前のカフェイン摂取は避けましょう。

 

適度な運動をする

肥満予防の観点からも、適度な運動をおすすめします。また、運動をすることで筋肉を刺激し、健康的な体づくりの基盤を整えられます。毎日30分程度ウォーキングをする・筋トレをするなど、続けやすい運動習慣を見つけてみてください。

 

ストレスを解消する

「ストレスをためない」というのはなかなか難しいですが、上手に発散させることならきっとできるはずです。「何をすればストレスが解消されるか」は人によってさまざまなので、自分がリラックスできること・楽しいと感じられること・心が落ち着くことを見つけてみましょう。

 

サプリメントを摂取する

慢性炎症の発症抑制に効果があるサプリメントを摂取するのも良い方法です。そのひとつがクロレラです。クロレラの長期的な摂取によって、慢性炎症が抑制される可能性があることが示唆されています。

 

「慢性炎症および急性炎症に対するクロレラの抗炎症作用」

 

まとめ

「慢性炎症」は、まだまだあまり聞き慣れないかも言葉かもしれません。しかし近年では、慢性炎症はさまざまな疾患の基礎病態なのではないかと言われ、注目を集めています。今回ご紹介したように、現代人の生活習慣や食生活は慢性炎症を引き起こすリスクが高いと言えます。健康的な体を維持するために、ぜひ生活習慣や食生活を見直し、慢性炎症を予防する対策を始めてみてください。