健康

肌はどうしても乾燥するの?肌乾燥の仕組みと適切な対処方法をご紹介

肌の乾燥にお悩みの方は多いかと思います。「夏場でも乾燥してしまう」「マスクをしていると乾燥がひどくなる」といった方もいるのではないでしょうか。乾燥肌を改善するためには、「なぜ乾燥するのか」を肌のメカニズムの側面から知って、正しい対策を行うことが重要です。そこで今回は、肌が乾燥するしくみや原因を解説するとともに、脱・乾燥肌のためのケアのポイントなどをご紹介します。

 

乾燥肌とは?

 

乾燥肌とは

乾燥肌とは、肌のうるおい成分や水分が不足している状態のこと。

本来、肌は、「バリア機能」によって水分を保持したり、アミノ酸やセラミドなどの天然保湿成分を蓄えたりすることによって、肌のうるおいと水分を維持しています。しかし、なんらかの原因でそれができなくなると、肌はうるおい不足・水分不足となり、乾燥してしまうのです。

 

肌の仕組みと乾燥との関わり

前述した肌の乾燥には、肌の最も外側にある表皮が密接に関わっています。

 

表皮の角質層には「バリア機能」と呼ばれる、肌の水分を逃がさないようにしたり、肌を外敵刺激から守ったりするシステムがあります。このバリア機能が低下することで、肌の乾燥は悪化してしまいます。

 

また、表皮は、角層・顆粒層・有棘層・基底層の4層に分けることができます。表皮の中で最も深いところにある基底層で新しい肌細胞が作られ、肌の新陳代謝(ターンオーバー)によって、約28日間かけて有棘層→顆粒層→角層へと押し上げられていくのです。角層にまでのぼってきた肌細胞は、角質(垢)として剥がれ落ちます。このターンオーバーも、うるおいのある肌を保つのに非常に重要な役目を担っています。

 

肌が乾燥するメカニズムと原因

 

肌の乾燥は、主にバリア機能の低下が原因

前述したように、肌が乾燥する直接的な原因は、表皮の最も外側の角質層にある「バリア機能」が低下することです。

バリア機能とは、肌の水分を保ち蒸散を防ぐとともに、外部刺激(例えば、摩擦や擦れ・花粉・アレルゲン・菌・化粧品の成分など)から肌を守る役割を担っています。バリア機能が低下することで、水分が蒸発して乾燥しやすくなったり、刺激に敏感になって肌が弱くなったりしてしまうのです。

 

【バリア機能が果たす役目】

・肌の水分をたくわえ、逃がさないようにする

・刺激から肌を守る

 

バリア機能は肌のうるおい成分によって保たれている

バリア機能は、肌のうるおい成分によって保たれています。肌のうるおい成分には「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」の3種類があります。

 

・皮脂膜

皮脂膜とは、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗が混ざりあったもののこと。天然の保護膜として角層の表面を覆っています。

 

・天然保湿因子(NMF)

角層には角質細胞という細胞が並んでいます。この角質細胞の中にあるのが、アミノ酸をはじめとする天然保湿因子(NMF)です。水溶性のうるおい成分として肌を保護するとともに、NMFは化粧水などで与えられた保湿成分を肌にたくわえる役割もしています。

 

・細胞間脂質

角層細胞と角層細胞は、「細胞間脂質」という脂質で埋められています。細胞間脂質の主成分の約半分を占めているのが、セラミドです。油溶性のうるおい成分として肌を保護しています。

角層細胞と細胞間脂質は、レンガとセメントのようなものです。セメントの役割である細胞間脂質が、角層細胞と角層細胞の間を埋めて接着剤のようにつなぎとめ、水分を逃がさないようにしているのです。

よく「乾燥肌の予防改善にはセラミド配合のスキンケア商品が良い」と言われることがありますが、これはセラミドが細胞間脂質の主成分であることに由来しているのです。

 

肌のバリア機能が低下する原因

肌のバリア機能は以下のような要因で低下しやすくなります。

 

・肌のターンオーバーの乱れ

新陳代謝によって、古い肌細胞はアカとして落ち、新しい肌細胞に入れ替わります。このサイクルをターンオーバーと言います。このターンオーバーは通常28日程度の周期で行われています。しかし、このサイクルは、ストレスや不規則な生活・偏った食生活・睡眠不足などが原因で乱れやすくなり、通常の28日よりも早くなったり遅くなったりしてしまいます。すると、肌のバリア機能は低下しやすくなってしまいます。

 

・加齢

年齢を重ねると、皮脂の分泌量が低下するため、皮脂膜も少なくなってしまいます。また、天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質も減少するため、肌のうるおいが低下していきます。

 

・紫外線

紫外線は、角層にダメージを与え、バリア機能を低下させてしまいます。

また、紫外線を浴びると、皮膚のさらに奥にある真皮にまでダメージを与えるため、真皮で生成されるコラーゲンを分解し、その量を低下させます。それもまた、肌が乾燥しやすくなる原因といえます。

 

・間違ったスキンケア

例えば洗顔時にゴシゴシこすりすぎたり、ピーリングなどで頻繁に肌表面に摩擦や刺激を与えたりすると、バリア機能が低下しやすくなります。

 

・空気の乾燥

空気が乾燥していると、肌の水分が奪われやすくなり、バリア機能も低下しやすくなります。冬場に肌が乾燥しやすくなったり敏感になったりするのは、このような仕組みが関係しています。また冬場のみならず夏場のエアコンの長時間使用でも同様のことが起きやすくなります。

 

肌の乾燥の対処方法。スキンケアのポイント

 

乾燥肌を改善するためには、日頃のスキンケアはもちろん、生活習慣や食生活の見直しが重要です。以下のポイントに留意してみましょう。

 

紫外線対策を徹底する

紫外線はバリア機能を低下させ肌の乾燥を悪化させます。そればかりか、シミやシワなどの原因にもなります。紫外線は肌にとって百害あって一利なし。特に夏場はしっかりガードしましょう。外出時は日焼け止めクリームをしっかり塗って、アームカバーやネックカバー・日傘などを併用するのもおすすめです。また、おうちにいるときも、弱めの日焼け止めを塗っておきましょう。

 

スキンケアや入浴の見直し

肌が乾燥するときは、スキンケア製品を保湿タイプのものに切り替えて、肌をしっかりうるおすようにしましょう。細胞間脂質と類似成分であるセラミドが配合されたアイテムや、皮脂膜の成分と近いホホバオイルなどもおすすめです。

 

また、クレンジングや洗顔に使うアイテムは、保湿成分の入った肌にやさしいものをチョイスして。洗うときに肌をゴシゴシこすらない・摩擦しないのも大事です。

ボディの乾燥が気になる方は、入浴方法の見直しも。熱すぎるお湯につかると、乾燥が悪化することがあります。ぬるめのお湯に10分〜15分程度で済ませ、あがったらボディクリームなどを塗って乾燥を防ぎましょう。

 

生活習慣の見直し

乾燥やトラブルのない健やかな肌を作るには、良質な睡眠をとることがとても重要です。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、傷ついた細胞の修復を促します。1日7時間程度の睡眠を確保できるようにしましょう。

 

食生活の改善

乾燥肌の改善には、体の内側からアプローチすることも重要です。栄養バランスの整った食事を意識しましょう。

 

特に積極的にとりたい栄養素は、ビタミンB群です。ビタミンB群は、肌のターンオーバーを正常に保つサポートをしてくれます。また、ビタミンB群には肌を健やかに保つ作用があるので、ニキビや肌荒れに悩む方も積極的に摂取したい成分といえます。食事だけでは難しい場合はサプリメントなどを活用するのも良いでしょう。

 

また、タンパク質もうるおいのある肌作りには欠かせせん。タンパク質は肌細胞の原料となる成分です。タンパク質を多く含む赤みの肉や魚・大豆製品などを食事に積極的に取り入れましょう。食事で補いきれない場合は、栄養機能食品(プロテインバーなど)やプロテインドリンクなどで摂取するのもおすすめです。

 

このほか、肌の保湿成分であるセラミドも食事やサプリメントなどで補うと良いでしょう。セラミドを多く含むのは、こんにゃくや大豆などの豆類・わかめなどの海藻類です。

 

サプリメントの摂取

乾燥肌の改善には、サプリメントの摂取も役立ちます。

そのひとつとしておすすめなのが、クロレラです。クロレラを摂取することで、表皮からの水分蒸発が抑制され、皮膚動脈交感神経活動が有意になることが示唆されている研究があります。詳しくは下記の記事をごらんください。

 「クロレラの投与が皮膚動脈交感神経活動、皮膚動脈血流量ならびに経皮水分蒸散量に与える影響に関する研究成果」

 

まとめ

肌の乾燥にお悩みの方は、基本のスキンケアを見直す・紫外線対策を徹底する・食事や睡眠などの生活習慣を改善するなどの対策をしてみてください。乾燥肌の改善はすぐに効果があらわれるとは限りませんが、毎日の積み重ねが大事です。ぜひ今日から実践してみてくださいね。