健康

ペットロスだけじゃない!大切な存在を失くしたロス症状から回復するには

最近、「ロス」という言葉をよく耳にしませんか?

「ロス」という言葉ですぐに思い浮かぶのは、ペットロスやパートナーロスではないでしょうか。

「ロス」とは、直訳すると「失う」ということ。つまり、大切な存在や物を失うダメージによる精神的・身体的不調のことを指します。

今はさまざまなロス症状が注目されるようになっています。

ロスには、こんなにも色んなものがあるのかと思うほどです。

今回は、大切な存在を失くしたツライ経験から起こるさまざまなロス症状と、その状態から回復する方法を見ていきましょう。

そもそもロスってどういう状態のこと ?

一言でロスと言っても、ダメージが大きく重大な精神的・身体的不調をきたすほどのケースにまで進行する場合と、失ってしまった喪失感(悲しみ)を感じている、という場合があります。

愛するペットやパートナーを亡くした場合は、喪失感が大きく、この「悲しい」という感情が強すぎて、長く引きずる場合は「ロス症候群」と呼ばれます

ロス症候群にまでなると、情緒不安定、疲労や虚脱感、無気力、めまい、摂食障害(拒食症・過食症)、錯覚、幻覚、妄想、胃潰瘍などの消化器疾患、心身症などのうつ病のような症状が現れるようになります。

ロス状態が進行すると、このように心身に大きなダメージを与えることもしばしば起こるのです。

現代では、こういった深刻なロス症状よりも、より軽い意味で「○○ロス」という言葉も使われるようになっています。

例えば、福山雅治さんが電撃結婚をしたときに「福山ロス(ましゃロス)」という言葉が登場し、この言葉が流行語大賞にノミネートされたこともあってか、「ロス」という言葉がより浸透してきたのではないでしょうか。

他にも毎日放映される朝の連続テレビドラマが終わったときなどには、番組名をもじった「○○ロス」、ドラマで好きだった登場人物が亡くなったときは、その登場人物の名前で「○○ロス」など、「寂しい」「残念」といった感情を表現する言葉として、気軽に使われているようです。

しかし、こういった「○○ロス」と「ロス症候群」とは似て異なるものです。

前述したように「ロス症候群」とは、心身症などのうつ病のような症状が出る疾患のこと。

ですから、「ロス」と「ロス症候群」では状態の重さが違うのです。

ロスが長引くのは、失ったものとの関係性に原因が… !

「○○ロス」と気軽に呼ばれるものまで挙げればキリがないほど、現代では色々なロス症状があります。

ロス=失って悲しい、という感情は人なら誰しもが感じて当然ですが、この感情がなかなか回復せず、結果、「ロス症候群」へ進行してしまう人も…。

では、なぜこのようにいつまでもロスが長引いてしまうことがあるのでしょうか?

メンタルが強い、弱いという個人差だけではなく、そこには失ったものとの関係性に主な原因があります。

その失ったものが存在したからこそ、自分が成り立っていたという、いわば「依存」の気持ちが強いほど、ロスの症状は深く長くなります。

「依存」というと、メンタルが弱く、頼って生きていたというイメージになりますが、決してそれだけではなく、深い愛情をかけ接してきたということでもあります。

そんな存在と過ごした時間が長いほど、情を深くかけてきた人ほど、失ったときに自分の存在を見失ってしまい、感情の整理ができなくなるのです。

我が子のようにかわいがって世話をしていたペット、家庭のことを安心して任せて頼っていたご主人、自分のことを必要としてくれていた子供や孫、また長年勤めた愛着のある会社を退職した…。

このように、自分にとって「その存在が自分の存在を確かなものにしてくれていた」と感じていたものを失ったとき、失った悲しみと自分が成り立たなくなる不安に、ロスが深刻化・長期化するのです。

ロスから立ち直るための回復法

ロスは、大切な存在を失ったときに通過する、悲しみや喪失感の体験です。これは、誰もが必ず経験する正常な感情体験であり、本来ならなんら特別なことではありません。

しかし、そんな感情体験も長引くとロス症候群へ進行し、心身に重大な疾患をもたらします。

そのような状態にならないよう、ロスから早く立ち直るための回復法をお伝えしましょう。

ロスから早く立ち直るためには、心の整理を行うことが大切です。

大切な存在を失った人は、心が段階を経て回復に向かっていきます。

この段階とは、

  1. 事実を受け入れる
  2. 喪失感を感じる
  3. その存在がなくなった環境に慣れていく
  4. よい想い出になっていく

という大きく分けて4つの段階を経ていきます。

ここで特に大切なのは、1と2の段階です。

事実を受け入れたくなくて、いつまでもまだその存在があるかのように振る舞ったり、なくなったことを認められずにいると、喪失感がどんどん大きくなり、無気力になっていきます。

特に大切な存在がペットや人であった場合、「もっと自分にできることがあったのではないか」「私といて幸せだったのだろうか」など、自問自答を繰り返し、自責の念に囚われてしまうことが多くあります。

こういう段階で、自分1人ではどうしようもない…というときは、信頼する人に心の内を話すことで整理することができます

ただし、相手はプロのカウンセラーではないので、助けて欲しい、という過剰な期待はしないほうが賢明です。

ポイントは「話す」ということです。話しながら、自分でどうすればいいかを見付ける人がとても多いからです。

ちょっと重症だな、というときはプロのカウンセラーを頼るのも方法です。

ペットやパートナーなど、そのロス専門のカウンセラーも今はたくさんいらっしゃいます。

そして、視点を相手主体ではなく、自分主体にすること。

「幸せだっただろうか?」「こんな自分でよかったのだろうか?」ではなく、「私は幸せだった」「私はあの人と過ごせて本当によかった」と、自分はどうなのか?に感情を移してあげてください。

「幸せだった。…ありがとう」

「あの時、こんなことがあったね。私すごく嬉しかったよ。…ありがとう」

というように、最後には、ありがとうと伝えるように言葉にしてください。

感謝の想いは、悲しみを包み、温かい感情に変えていってくれます。

温かい感情に包まれたら、前に進む一歩が踏み出せるはず。

あなたが大切にしていた存在は、あなたがどうしていくことを喜んでくれるか、もう分かっているでしょうから。

事実を受け入れて、たくさん泣いて、ぼんやりして。

それでいいんです。

辛くなって、自分を責めたくなったら、大切な存在に「ありがとう」と言葉にする。

前へ進んでいくこと、それが感謝を形で表すことになります。

失った存在は、あなたを悲しませるだけではなく、あなたが困ったとき、悩んだときの心の指針になります。

ありがとう、と笑顔で言えるようになったら、もう大丈夫ですよ。

この記事の監修医師

心理カウンセラー 月野 るな

ルナリバティ代表

女性の自立支援活動を行う中で、身体と精神のバランスが人生に与える影響に着目。溝口式分析学を学び、心理カウンセラー、バイオリズムコーディネーター、ポテンシャルアナライザー、ヒューマニティプロファイラーのライセンスを取得。

精神面と肉体面の細胞パワー(バイオリズム)を活用し、ビジネス・ライフスタイルにおけるアドバイジングを行う。

ブログ
https://ameblo.jp/tsukino-luna/