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長時間動ける強い体に!持久力を高めるためのトレーニング・食事とは

プロスポーツ選手はもちろん、日常的にランニングなどの運動をする方にとって、持久力をつけることはとても重要です。持久力をつけて疲れにくい体を作り、自身のパフォーマンス向上を目指しましょう。特に冬場は持久力をつけるためのトレーニングに適した季節です。この記事では、持久力を高めるためのトレーニングのポイントや食事方法をご紹介します。
※2021年1月公開

スタミナ向上の決め手、全身持久力とは?

全身持久力とは

全身持久力とは、一定の運動を長く続けることができる体力や粘り強さのことを指します。全身持久力は、最大酸素摂取量であらわすことができます。

最大酸素摂取量とは

最大酸素摂取量とは、1分間で体重1kgあたり最大に取り込むことができる酸素の量のこと。人間は呼吸によって酸素を体内に取り入れ、酸素を利用して糖や脂質を分解しながらエネルギーを作りだしています。体内に取り入れられる酸素量(最大酸素摂取量)が多ければ多いほど、エネルギーを多く生み出すことができます。

つまり、最大酸素摂取が多い人ほど、激しい運動や長時間の運動に耐えられるようになるのです。そのため、最大酸素摂取量は、全身持久力をあらわす指標として用いられています。最大酸素摂取量は、一般的に女性より男性の方が高く、男女とも加齢にともなって低下する傾向があります。

年齢を重ねるにつれて持久力が落ちてきた・以前よりも疲れやすくなってきたと感じている方は、意識的に最大酸素摂取量・持久力アップを目指したトレーニングを行いましょう。

 

全身持久力を高めるためのトレーニングとその効果

全身持久力を高めるためのトレーニングとは

全身持久力を高めるためには、比較的強度が低めの運動をできる限り長時間行う持続トレーニングと、高強度と低強度の運動を繰り返し行うインターバルトレーニングがあります。持久力を高める持続トレーニングとしては以下のような方法が適しています。また、インターバルトレーニングについても解説します。

・ランニング

ランニングは持久力をつけるのに適した運動です。長時間一定の負荷をかけながら走ることで、持久力が向上します。

・ウォーキング

運動初心者におすすめなのがウォーキングです。ランニングに比べて脚への負担が少ないため、運動に自信のない方でも安心して取り組むことができます。

・サイクリング

サイクリングは効率的に心肺に負荷をかけることができるトレーニングです。また、長時間自転車をこぎ続けることで、下半身の筋力強化にも効果があります。

・水泳

水泳は背筋や腰回りの筋肉をはじめ、全身を使って行う運動です。また心肺にも負荷がかかるため、持久力強化に適したトレーニングです。水泳で持久力を高めるには、なるべく長時間泳ぎ続けることを意識しましょう。

・インターバルトレーニング

インターバルトレーニングとは、高強度の運動と低から中等度の運動を繰り返し行うトレーニングです。最大酸素摂取量の増加、内臓脂肪の減少に効果的なトレーニングとして、最近では多くのアスリートが取れ入れています。ダッシュ(高強度:最大負荷の80-90%)とジョギング(低強度: 最大負荷の40-50% ※もしくは0%)を組み合わせたり、フィットネスバイクで高強度と低強度を組み合わせたり、どんなトレーニング・動きでも実践できます。

【インターバルトレーニングの進め方】

  • 1.ウォーミングアップ(10-15分)
  • 2.高強度(4分~40秒)・低強度(3分~20秒)の繰り返し
  • 3.クールダウン(5-10分程度)

 

これらか運動を始める方にはインターバルよりもまずは持続トレーニングをお勧めいたします。短時間で心拍数が急激に上がるような負荷をかけるのではなく、すぐには息が上がらない程度の低負荷で長時間運動を続けることが大切です。また、これらの運動は、全身の筋肉強化にもつながります。

インターバルトレーニングは、すでに運動習慣がある方や、アスリートには最大酸素摂取量を向上させるのにおすすめのトレーニングです。ただし、体への負担が大きい為、疾患をお持ちの方は医師にご相談ください。

全身持久力が向上するとどうなるの?

全身持久力を高めるトレーニングをすると、心肺機能が強化されます。その結果、毛細血管が発達し、筋繊維への血流量が増加。酸素を取り込んで全身に運搬する力が向上するため、長時間のエネルギー供給が可能になります。また全身持久力が高いと、生活習慣病のリスクが40%低いという報告があります。

 

冬場は持久力アップのトレーニングに適した季節?

冬場は、持久力アップのためのトレーニングに適した季節だと言えます。その理由は以下です。

・体への負担が少なく、長時間運動できる

暑い季節に比べて冬場の方が運動時の体への負担が少ないため、長時間動き続けることができます。例えばランニングの場合、夏場よりも長く走りやすいといえるでしょう。フルマラソンでも、夏の大会より冬の大会に好記録が出やすいとされています。また、暑い中で長時間運動すると、脱水症状や熱中症にかかる恐れがありますが、冬場であればこういったリスクを軽減できます。

・エネルギーを消費しやすい

寒い中で運動をすると、体温を高めるために体内のエネルギー消費が高まります。夏などの暑い時期に比べてエネルギー消費の効率が良く、持久力や筋力アップだけでなく、ダイエット効果も期待できます。

・代謝アップにつながる

寒い中で体温を上げて体内のエネルギーを消費し、筋肉を動かすことで、体の代謝機能が高まると考えられています。夏場よりも冬場に運動する方が代謝アップが効率的に行え、冷え性の改善などの効果も期待できます。

このように冬場のトレーニングは、持久力を高めるだけでなく健康的な体づくりがしたい方にもおすすめできます。なお、冬場は筋肉や関節が硬くなっているので、怪我予防のために運動前のストレッチや準備運動を念入りに行いましょう。

また、トレーニングの効果を最大限に発揮させるには、トレーニング内容だけでなく食べ物や食べるタイミングにも注意しましょう。

 

全身持久力を高めるための食事方法とその効果

エネルギー源となる糖質をしっかり摂取しよう

持久力を高めて長時間運動を続けられるようにするには、エネルギー源となる糖質をしっかり摂取する必要があります。糖質を多く含む炭水化物(主食類)やバナナなどをしっかり食べましょう。糖質を摂取するのに適しているのは以下のタイミングです。

・トレーニング前

トレーニング前にエネルギー源となる糖質を摂取しましょう。目安は、運動をはじめる1~4時間前。体重1キロあたりに1~4g(50kgの場合は、50~200g)の糖分を摂取するのが良いとされています。

・トレーニング後

トレーニング後にエネルギー源となる糖質を補給しましょう。運動後は、体のエネルギーが低下している状態です。運動直後にエネルギー源となる糖質をとることで、疲労回復効果が見込めます。

・朝食時

1日の活動源とも言える朝食。朝食にしっかり糖質をとることで、エネルギー不足を防ぐことができます。

また、2016年に発表されたアメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインによると、糖質の1日の摂取量は以下のように定義されています。

  • 1日あたり1時間以内の中等度の運動:体重1kgあたり5~7g(50kgの場合は、250~350g)
  • 1日あたり1~3時間強めの運動:体重1kgあたり6~10g(50kgの場合は、300~500g)

1日の運動量と上記の糖質摂取量をふまえて、自分に適した糖質を補給しましょう。

糖質の吸収を高める栄養素をとろう

糖質の吸収を高めるために、タンパク質の摂取と共に以下の栄養素を合わせて摂りましょう。食事の中で意識的に摂取するほか、サプリメントの利用もおすすめです。

・ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質をエネルギーに分解するのを促す働きをします。豚肉や玄米・野菜類などを積極的に食べましょう。

・クエン酸

クエン酸は、糖質の吸収を早める働きをします。また、クエン酸には疲労回復を促す効果も。柑橘類やお酢など、すっぱい食材を意識的に摂りましょう。

酸素の取り込みを向上させるために、鉄分をしっかり摂る

持久力を高めるには、全身に酸素を運ぶ役割を持つ「血液中のヘモグロビン」の濃度を高めることが大切です。そのためには、鉄分を意識して摂取するようにしましょう。慢性的な疲れや貧血にお悩みの方も、鉄分の摂取を。鉄分を多く含むのは、レバーや牛肉・カツオ・マグロ・あさり・ほうれん草・納豆などの食材です。

長期的なクロレラの摂取で全身持久力が増大する?

クロレラを摂取することで「全身持久力が改善し、有酸素性能力が増大」する可能性があります。19歳~24歳の健康な男女10名を対象に、クロレラ15粒を朝と晩に4週間毎日摂取する実験を実施しました。すると「摂取前に比べて、摂取後の方が全身持久力と最大酸素摂取量が増大した」という結果に。持久力アップのトレーニングに取り組んでいる方は、サポートとしてクロレラを摂取をしてみてもよいかもしれません。

▶︎クロレラが最大酸素摂取量に及ぼす影響について詳しく知りたい方は
→レポートはこちら
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まとめ

持久力がアップすれば、より長い時間、運動を続けられるようになります。プロアスリートはもちろん、趣味でランニングや運動をしている方も、ぜひこの冬は持久力アップを主軸においたトレーニングや食事を意識してみてください。

 

この記事の監修医師

関西医科大学 健康科学科教授 健康科学センター長 木村 穣

関西医科大学健康科学科教授、同附属病院健康科学センター長。医学博士、循環器、肥満、スポーツ医学、抗加齢医学専門医。生活習慣病や心臓病に対して運動、スポーツを病院だけではなくフィットネスクラブ、家庭など遠隔医療ネットワークとして構築。
URL:https://kmuhsc.net/index.html