健康

冬こそ注意。急性膀胱炎の原因と予防・対処方法をご紹介!

みなさんは、「排尿時に下腹部が痛む」「残尿感がある」といった症状を感じたことはありませんか?心当たりのある方は、急性膀胱炎を患っている恐れがあります。成人女性の二人に一人がかかるとされている急性膀胱炎は、他人事ではありません。

特に冬場は、膀胱炎にかかりやすくなる時期。そこで今回は、急性膀胱炎の原因や予防方法・対処法などについてご紹介します。

急性膀胱炎とは?

急性膀胱炎の定義

急性膀胱炎とは、膀胱の中で細菌が繁殖し、膀胱の粘膜が炎症を起こす病気です。女性の約半数が生涯に一度はかかるとされています。

急性膀胱炎の原因

大腸菌などの細菌が尿道を通って膀胱に侵入し、炎症を引き起こします。急性膀胱炎が女性に多いのは、女性は男性に比べて尿道が短いからです。

急性膀胱炎の症状

 

急性膀胱炎では以下のような症状が現れます。

【急性膀胱炎の症状】

  • 排尿回数が増え、30分〜1時間ごとに尿意を感じる
  • 排尿時にしみるような痛みが生じ、特に排尿の終わりに痛みが強くなる
  • 尿が濁る
  • 残尿感がある
  • 血尿が出る

中でも膀胱炎の初期症状として現れやすいのが、頻尿です。明らかにトイレにいく回数が増え、30分〜1時間ごとに尿意を感じるようになります。また、排尿時に下腹部にツーンとしみるような痛みが生じたり、残尿感が強くなったりすることも。さらに症状が進むと、痛みがひどくなったり、濁った血尿が出たりすることもあります。

急性膀胱炎の治療方法

尿検査で膀胱炎と診断された場合、抗菌剤の投与で治療を行う

急性膀胱炎の疑いがある場合、まずは尿検査を行います。尿検査によって一定数以上の白血球や細菌が見つかれば、膀胱炎と診断されます。

治療には抗菌剤が用いられます。多くの場合、3〜4日の服用で症状は改善します。薬の服用が終わったら再び検査を受け、白血球や細菌の数値が正常に戻っていれば治療は終了です。

なお、抗菌剤の投与で症状が改善しない場合は、膀胱炎以外の可能性が疑われます。再度検査をし、適切な治療を行います。

再発予防には、きちんと治療を受けることが大事

膀胱炎は繰り返しやすい病気です。再発を防ぐためには、きちんと治療を受けて膀胱内の細菌を退治し、炎症を抑える必要があります。気になる症状があれば早めに病院を受診し、適切な治療を受けましょう。

膀胱炎を放置していると、腎盂腎炎(じんうじんえん)などの重大疾患を招く恐れも

膀胱炎を治療せずに放置していると、膀胱内の菌が腎臓に侵入し、腎盂腎炎などの他の病気につながる恐れがあります。また、膀胱炎の症状の背後に、膀胱がんなどの重大な病気が隠れていることも。こういったリスクを見逃さないないためにも、違和感を覚えたら早めに病院で検査をし、適切な治療を受けるようにしましょう。

急性膀胱炎の予防方法

急性膀胱炎は、排尿習慣や生活習慣の見直しによって予防することが可能です。また、急性膀胱炎の予防のためには、体の抵抗力を高めることも大切。以下の点に留意してください。

排尿習慣を見直して

1.尿意を我慢しない

尿が膀胱にある時間が長いと、膀胱内で菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎のリスクが高くなります。こまめに排尿し、膀胱内に長時間尿を溜めないことが重要です。尿意を我慢せずに、できるだけすぐにトイレに行くようにしましょう。

2.排便後は前から後ろに拭く

排便時は、便に含まれる大腸菌をはじめとする細菌が肛門周辺に付着しやすくなります。排便後に紙で拭く際は、肛門部についている細菌が尿道口に付着しないよう、前から後ろへ拭きましょう。後ろから前に拭くと細菌が尿道に入りやすくなってしまいます。

3.就寝前はトイレに行く

膀胱炎の原因となる細菌は、睡眠中に膀胱内で増殖しやすいと言われています。睡眠時に何時間も膀胱内に尿がたまるのが原因です。膀胱炎を予防するためにも寝る前に排尿し、膀胱に尿を残さないようにしましょう。

4.温水洗浄便座の使用は控えめに

温水洗浄便座を使用しすぎると、細菌を尿道に押し込むことにつながります。使用を控えたり、使用する際には弱めの水量にしたりすることを意識しましょう。また、膣内には、常在菌が生息しています。温水洗浄便座の過度な利用によって、常在菌のバランスが崩れ、炎症を引き起こすことがあるため、使用の際には水が膣内に侵入しないようにしましょう。

冬場の冷えに注意。生活習慣を見直して

1.体を冷やさない

体の血流の低下によって、膀胱や膀胱周りの機能が低下してしまう恐れがあります。膀胱や膀胱周辺の機能が低下すると膀胱炎にかかりやすくなるため、血流が低下しないように体を温めましょう。特に冬場は体が冷えやすいため、注意が必要です。

2.水分をたくさんとる

尿量が少ないことも、細菌が繁殖しやすくなる原因のひとつです。水分を多く摂取し、尿量を増やすように心がけましょう。一度にたくさんの水を飲むより、少しずつこまめに飲むことが大切です。

3.陰部を清潔に保つ

膀胱炎を予防するには、陰部を清潔に保つことが大切です。毎日入浴し、清潔な下着に取り換えましょう。また、おりものシートや生理ナプキンを長時間つけると雑菌の繁殖の原因となります。おりものシートや生理用ナプキンは、なるべくこまめに取り替えるようにしましょう。

4.性交渉の後は必ず排尿をする

性交渉によって、細菌が尿道から膀胱に入ってしまうケースがあります。性交渉後は必ず排尿をして、万が一尿道に細菌が侵入しても、尿で押し出しましょう。

5.過度なストレスや疲労の蓄積を避ける

ストレスや過労は、体の抵抗力の低下につながります。抵抗力が低下すると、細菌に感染しやすくなり、膀胱炎にかかる可能性も高くなります。過度なストレスや疲労が蓄積しないように、定期的に休息を設けるようにしましょう。

体の抵抗力をアップさせるために取り入れたい生活習慣・食習慣

1.睡眠を十分にとり、規則正しい生活を

体の抵抗力が低下していると、膀胱内で細菌は増殖しやすくなります。抵抗力を高めるために、睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を心がけましょう。また、適度な運動も抵抗力アップに貢献します。

2.食事で抵抗力を高めよう

抵抗力を高めるには、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。主食(米やパン・麺類など)・副菜(野菜や海藻類など)・主菜(肉や魚・卵料理など)を中心に、できるだけ色々な種類の食材をまんべんなく食べるようにしましょう。

3.クロレラで偏った栄養バランスを整える

食事だけでは補いにくい栄養素を摂取するには、プラスアルファとしてクロレラを摂取するのもおすすめです。クロレラには、豊富な栄養素がバランス良く含まれており、健康的な体づくりをサポートしてくれます。食生活が偏りがちな方や野菜が苦手な方に特におすすめです。

また、クロレラ飲用により、慢性膀胱炎の女性患者において尿路感染症の再発予防効果が認められ、クロレラは慢性膀胱炎患者に有用な食品である可能性が示されました。急性膀胱炎をはじめ、膀胱炎にお悩みの方は一度試してみても良いかもしれません。

▶︎慢性膀胱炎患者を対象にクロレラ飲用試験が実施されています。試験結果についてはこちらをご覧ください。

医師からの一言コメント

放置しておくと、何度も繰り返してしまう膀胱炎。また、他の病気を誘発したり背後に別の病気が隠れていたりすることもあります。体が冷えやすい冬場は、特に急性膀胱炎にかかりやすい時期です。気になる症状がある方は、早めに病院で検査を受けるようにしましょう。

「膀胱炎の治療は、患部を見せないといけないのでは……?」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、膀胱炎は服薬治療がほとんどのため、基本的に視診は行いません。もちろん、かゆみや痛みが強いなど、他の疾患の可能性が考えられる場合は視診を行いますが、多くは問診・尿検査・服薬だけで治療できます。安心して医師に相談してみてください。

この記事の監修医師

北堀江 奏でレディースクリニック 院長/医学博士 寺田裕之

大阪市立大学医学部卒業後、大阪市立大学医学部附属病院や市立柏原病院、小阪産病院などに勤務。2019年1月に北堀江奏でレディースクリニックを開院。「すてきな人生を『奏でる』お手伝いがしたい」をモットーに、女性が前向きに治療を受けられる環境づくりに尽力している。
https://kanade-ladies-clinic.com/