健康

妊娠初期の体調不良、どう対処する?よくある症状と不調を乗り切るための対処方法

妊娠初期は、さまざまな体調不良が現れやすい時期です。現在進行形でお悩みの妊婦さんは多いのではないでしょうか。また、妊娠を希望する女性の中にも、妊娠初期に起きるかもしれない体調不良に不安を抱いている方もいるかもしれません。そこで今回は、妊娠初期に起きる体調不良やその対処方法についてご紹介します。

妊娠初期(妊娠1〜4ヶ月)の体の変化

妊娠初期の女性の体では、妊娠に関わるホルモンが大量に分泌されます。その代表的なものが以下の3つです。

・卵胞ホルモン(エストロゲン)

卵胞ホルモンは、妊娠に備えて子宮内膜を厚くしたり、精子を通りやすくしたりする働きを持ちます。また、母乳をつくるために乳腺を発達させる役割もあります。

・黄体ホルモン(プロゲステロン)

黄体ホルモンは、受精卵が子宮内膜に着床した後、子宮内膜のコンディションを保ち、妊娠の継続を助ける働きを持ちます。このほか、基礎体温を上昇させる・子宮の収縮を抑制する・食欲を増進させる・乳腺を発育させるといった役割もあります。

・hCGホルモン(ヒト繊毛ゴナドトロピン)

hCGホルモンは、妊娠を維持し、赤ちゃんを育てるのに重要な役割をします。このホルモンは妊娠した女性にだけ分泌されるものです。

これらホルモンの影響により、母体にはさまざまな変化が現れます。

妊娠初期に起こりやすい体調不良って?

妊娠初期は、体内のホルモンバランスが大きく変化します。そんな時期ゆえに、以下のような体調不良が現れやすくなります。

・吐き気や嘔吐

妊娠初期には、吐き気や嘔吐など、いわゆる「つわり」と呼ばれる症状が出やすくなります。つわりのせいで食事が十分にとれなくなることも珍しくはありません。

・体のだるさ・眠気

黄体ホルモン の影響で、だるさや眠気を感じやすくなります。「朝起きるのがつらい」「いくら寝ても眠い」などは、妊娠初期によくある症状です。

・嗅覚や味覚の変化

ホルモンの影響で、においに敏感になることがあります。今までは平気だったにおいが突然苦手になってしまう人もいます。また、味覚が変化し、今まで好きだったものが食べられなくなったりすることも。

・胸の痛み・張り

卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌量が急激に増えることで乳腺や乳管が発達するため、胸が張ったり痛くなったりします。

・おなかの張りや腹痛・便秘

妊娠すると黄体ホルモンの作用により腸の動きが低下しがちです。そのため、おなかの張りや腹痛・便秘が起こりやすくなります。

・熱っぽさ

妊娠初期は基礎体温が上昇するため、体が熱っぽく感じられることがあります。

・片頭痛

ホルモンバランスの変化によって、片頭痛が起こりやすくなります。

・肌トラブル

ホルモンバランスが乱れることで、肌トラブルが起こりやすくなります。乾燥やニキビ・かゆみなどが代表的です。また、ホルモンの影響でメラニン色素が増加するため、色素沈着が起きやすくなることも。そのせいでシミやそばかすが目立つようになる人もいます。

・頻尿

子宮が少しずつ大きくなることで、子宮の下にある膀胱が圧迫されて頻尿気味になることがあります。

・イライラ・情緒不安定

ホルモンバランスの乱れや妊娠に対する不安感によって、イライラしたり情緒不安定になったりすることがあります。

妊娠初期の体調不良への対処方法

妊娠初期の体調変化や体調不良は、体の状態や赤ちゃんの成長を知るためのバロメーターとも言えます。自身で体調をしっかり把握し、気になることがあればかかりつけの産院に相談するようにしましょう。

以下に代表的な体調不良への対処方法をご紹介しますので、参考にしてください。

・つわりによって食事が十分にとれないときは

吐き気や嘔吐など、つわりの症状がひどいと、食欲が落ちて十分に食事がとれない恐れがあります。
そんなときは、まずは一口ずつ食べて「食べられるもの」を探しましょう。栄養バランスのとれた食事をとることも大事ですが、まずは口に合うものを少しでも食べることを優先してください。フルーツやゼリー・そうめんなど、さっぱりしていて食べやすいものから始めてみるのがおすすめです。
空腹になると気持ちが悪くなり、食べることで軽減するのですが、食べすぎるとさらに気持ちが悪くなりやすいです。もう少し食べたいという気持ちを少し抑えて、時間を置いてからまた少量を摂取することをおすすめします。
においに敏感になっている場合は、においがしにくいように冷やすなどの工夫をしてみてください。

・胸の痛み・張りが気になるときは

胸の痛みや張りが気になるときは、なるべく締め付けの少ない衣類を選ぶと楽に過ごせます。ワイヤー入りの締め付けるブラジャーではなく、ノンワイヤーやカップ付きインナーなどリラックスして着られるものを選びましょう。

・おなかの張りや腹痛・便秘が気になるときは

おなかの張りや腹痛・便秘が気になるときは、腸の働きを促すために軽く体を動かしましょう。ストレッチやヨガがおすすめ。また、水溶性植物繊維を含む食品(野菜や果物・海藻類など)をとることも大切です。便秘がなかなか改善されない場合は、酸化マグネシウムなどの緩下剤を内服することをお勧めします。医師にご相談ください。

このほか、体が冷えているとおなかの張りや便秘が悪化する恐れがあります。妊娠初期は基礎体温が上昇しますが、冷やしすぎないように注意しましょう。特に下半身の冷えには気を付けましょう。厚手の靴下を履いたり腹巻を着用したりするなど、冷え対策を行ってみてください。

・肌トラブルが気になるとき

妊娠初期は乾燥やニキビなどの肌トラブルが起こりやすい時期です。肌への刺激が少ないスキンケア用品を使って保湿対策をしっかりしましょう。とはいえ、気にしすぎないことも大切です。また、シミやそばかすが目立ちやすくなるので、日焼け対策を忘れずに。

・体のだるさや眠気への対処方法

妊娠初期は体がだるくなり、眠気も感じやすくなります。そんなときは、無理をせずに体を休めるのが一番です。仕事や家事などでゆっくりできないときは、15分程度の仮眠をとるだけでも楽になります。ただし遅い時間に仮眠をとってしまうと夜の睡眠に影響が出ることがあるので、夕方より前にしましょう。

妊娠初期は栄養不足に注意!足りない栄養を補うには

妊娠初期に積極的にとりたい栄養素とは

妊娠初期は、赤ちゃんの体の重要な器官が形成されていく時期です。ご自身の体のためにも赤ちゃんの成長のためにも、普段以上に栄養が必要になります。特に妊娠初期に積極的に摂取したい栄養素は以下です。

・葉酸

葉酸は、赤ちゃんの先天性障害「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすといわれています。できれば妊娠1ヵ月以上前から摂取したい栄養素です。

・ビタミンB群

妊娠中に不足しやすいため、意識的に摂取した方が良いとされています。

・鉄分

妊娠中は普段より3倍近くの鉄分が必要になるといわれています。不足すると貧血を起こしたり、体のだるさ・倦怠感を悪化させたりする恐れがあります。

不足しやすい栄養素はクロレラで

とはいえ、妊娠初期はつわりの影響で十分に食事がとれないことも多く、必要な栄養素を食事だけで満たすのは難しいかもしれません。そこで、足りない栄養素を補うための方法を考えましょう。おすすめは、妊娠初期の体に必要な栄養素がバランスよく含まれているクロレラです。クロレラをとることで、不足しがちな栄養素を効率的に摂取することができます。また、クロレラの飲用により、妊娠中の炎症や貧血・腸内環境の改善に役立つことがわかっています。

  • 詳しくはこちらの記事をご覧ください。「妊娠期クロレラ投与による炎症、貧血、腸内環境への影響」
  • 妊娠時の貧血やタンパク尿に対するクロレラの予防効果に関する研究成果はこちらをご覧ください。

医師からの一言コメント

妊娠初期は、お母さんにとっても赤ちゃんにとても大切な時期です。規則正しい生活習慣は、免疫力を高める効果が期待でき、ウイルスや細菌に対しても抵抗力をつけることにつながります。食事や普段の生活に気を配って、体調を整えてください。

また、「体調不良が続く」「体調不良が悪化する」といった場合は、自分だけで解決しようとせず医療機関で専門の医師に相談するのが一番です。また、気になることや不安に感じることは何でも相談して、心身の負担を減らせるように意識してみてください。元気な赤ちゃんを産むためにも、早めに対処を心がけて妊娠初期を健康的に乗り越えましょう。

この記事の監修医師

北堀江 奏でレディースクリニック 院長/医学博士 寺田裕之

大阪市立大学医学部卒業後、大阪市立大学医学部附属病院や市立柏原病院、小阪産病院などに勤務。2019年1月に北堀江奏でレディースクリニックを開院。「すてきな人生を『奏でる』お手伝いがしたい」をモットーに、女性が前向きに治療を受けられる環境づくりに尽力している。
https://kanade-ladies-clinic.com/