生活習慣病

2型糖尿病の原因・症状は?寒い時期に悪化する2型糖尿病の予防方法を解説!

寒くて活動量が減りやすい今の時期、運動不足や不規則な生活に偏り気味になっている方は多いかもしれません。そんな方にぜひ心に留めておいていただきたいのが、2型糖尿病のリスクです。

2型糖尿病は40代以降の方に発症しやすい病気で、食生活や生活習慣が発症に関与しています。そこで今回は、2型糖尿病の定義や原因・症状・予防方法などについてご紹介します。

2型糖尿病とは?

糖尿病とは

糖尿病とは、膵臓から分泌されるホルモン「インスリン」の分泌量が十分でない、または分泌されても正常に働かないことが原因で血中のブドウ糖(血糖)が増加する病気です。糖尿病を放っておくと、血管が傷つき、将来的に心臓病や脳卒中・腎不全・失明などといったリスクにつながることもあります。

糖尿病には1型と2型が存在する

糖尿病には1型と2型が存在します。

・1型

膵臓でインスリンを作る細胞が壊れることによってインスリンがほとんど分泌されなくなり、血糖値が上昇する

・2型

生活習慣や遺伝的な原因によって膵臓からのインスリン分泌量が低下したり、インスリンが正常に機能しなくなったりして血糖値が上昇する。

なお、国内での糖尿病患者のうち95%程度は2型糖尿病に該当するとされています。

2型糖尿病は長年の生活習慣・食生活に起因することが多い

2型糖尿病には遺伝も関係するものの、食生活の乱れや暴飲暴食・運動不足・睡眠不足・肥満・過度のストレスといった生活習慣も大きく関与しています。これらによって脂肪酸の代謝が悪化、酸化ストレスが増大し、糖尿病のリスクを高めるとされています。

2型糖尿病の検査値は「冬に悪化」傾向

糖尿病の管理目標値は、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)や血圧・LDLコレステロールなどの数値で表され、これらの数値を正常の範囲内に収めることが重要です。

2型糖尿病患者のHbA1cや血圧・LDLコレステロールには季節による変動があり、冬場にコントロールが悪化する傾向があることがわかっています。糖尿病リスクの高い方は、どうしても運動量が落ちやすい冬場は特に健康管理や生活改善が必要だと言えるでしょう。

2型糖尿病の症状と合併症

2型糖尿病であらわれる症状

2型糖尿病は初期にはほとんど症状が出ないため、気づかないうちに進行していきます症状が進行するにつれて、慢性的な疲れ・体重の減少・頻尿・多尿・目のかすみ・眠気・吐き気・性機能の低下・皮膚の乾燥などの症状が現れます。

2型糖尿病でこわいのは、合併症

また、糖尿病のおそろしさは、糖尿病そのものだけでなく合併症にあると言っても過言ではありません。糖尿病が進行すると、将来的に以下のような合併症を招く恐れがあります。

  • 脳卒中
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 糖尿病網膜症
  • 糖尿病腎症
  • 腎不全
  • 糖尿病神経障害
  • 壊疽

糖尿病が進行することで、脳や心臓といった重要な器官が大きなダメージを受けます。また、糖尿病は一度発症すると完治する可能性が極めて低く、常に上記のような合併症のリスクがつきまといます。また心筋梗塞についてはすでに糖尿病の初期からそのリスクが始まっていると言われています。

日常的にインスリンの投与が必須となり、腎不全を発症すると人工透析が必要になります。糖尿病になると生活に大きな支障をきたすことになるため、発症を予防することが大切です。

2型糖尿病の進行を防ぐ方法・予防方法

食生活・生活習慣の改善が重要!

糖尿病の薬剤や治療方法はさまざまですが、治療とともに大切なのが、糖尿病という病気を理解し、合併症を進行させないように生活習慣や食生活を改善することです。

2型糖尿病には、生活の乱れや暴飲暴食・運動不足・睡眠不足・肥満・過度のストレスといった長年の生活習慣が大きく関与しています。自身のライフスタイルを見つめ直し、改善すべき点を克服していくことが大切です。

糖尿病を防ぐための食生活とは

・1日の摂取カロリーを守ろう

糖尿病の予防改善の基本は、カロリーを必要以上に摂らないようにすることです。1日のカロリー摂取量を守り、その中で栄養バランスのとれた食事を意識しましょう。そうすることで膵臓への負担が軽減し、インスリンの分泌などの膵臓機能の改善が見込めます。

・食事は野菜から食べる

野菜に多く含まれる食物繊維は、糖質の吸収を抑える・血糖値の上昇をゆるやかにするなどの効果があります。食事の際に野菜から食べることで、糖質の吸収と血糖値の上昇が抑えられ、糖尿病のリスクを軽減できます。また、海藻類やキノコ類でも同様の効果があるとされています。時間の遅い夕食を取る場合糖質の量を控えることも重要です。糖質は過剰摂取で脂肪に変わると言われています。

・欧米食よりも和食を中心に

糖尿病の予防改善のためには、和食を基本にメニューを組み立てるのがおすすめです。そもそも、日本人はインスリンを分泌する量が欧米人に比べて少ないとされています。そんな体質の日本人が欧米化した食生活をすると、糖分の処理が追いつかなくなり血糖値は高くなります。そして、そのような状態が続けば、必然的に膵臓のインスリンを分泌する力はさらに衰えてしまいます。一汁三菜を基本に、肉類よりも野菜や魚などを積極的に取り入れ、体に優しい食事を心がけましょう。

クロレラの飲用で脂肪酸の代謝・酸化ストレスの改善を 

2型糖尿病の進行には、脂肪酸の代謝悪化や酸化ストレスの増大が関与していることがわかっています。クロレラは、脂肪酸の代謝向上や酸化ストレスの改善が示されています。

  • 糖尿病予備群に対するクロレラ飲用試験が実施されています。詳しくはこちらをチェックしてください

糖尿病を防ぐための生活習慣

2型糖尿病の発症には、日頃の生活習慣が関与していることがわかっています。糖尿病を予防するためにも、以下の点に留意しましょう。

・運動不足を解消する

運動習慣のない方は、日常の中に組み込める運動から始めてみましょう。在宅ワークが増えて活動量が減っている方には、家の中でもできる筋力トレーニングやストレッチ・ヨガなどもおすすめです。最初は低負荷の運動から始め、だんだんと運動強度を上げていくと続けやすくなります。

・歩数計を持ち歩く

日常生活の中でもっとも簡単に取り入れられる運動が「歩行」です。歩数計を持ち歩き、普段自分がどの程度の歩数なのかを確認しましょう。普段の歩数が把握できたら、少しずつ歩数を増やす努力をしてみましょう。帰宅時に一駅分歩いてみる、買い物を少し遠めのスーパーにしてみるなど、できる範囲で歩数を増やしてみましょう。また有酸素運動に加えて筋肉量を増やすような運動も取り入れるとなお良いと考えます。

・毎日体重計に乗る

肥満は糖尿病のリスクを増大させます。肥満を抑えるための体重コントロールには、毎日体重計に乗るという方法が適しています。日々の体重の増減を確認し、体重の増加が見られた場合は食事の量を抑える、運動時間を増やすなどの対策が素早く立てられます。

・ストレス発散ができるよう、リラックス方法を見つける

精神的なストレスは2型糖尿病の発症に関連性が高いことがわかっています。自分なりのストレスの解消方法を見つけるようにしましょう。映画やアニメを見る・お風呂にゆっくり浸かる・本や漫画を読む・音楽を聴く…などストレス解消方法は人によって異なるかと思いますので、ご自身が一番リラックスできる方法を見つけ、1日の中に一息つける時間を作れるようにしましょう。

・睡眠をしっかりとる

慢性的な睡眠不足や不規則な生活も、糖尿病の誘発因子となりえます。1日7時間を目安に十分な睡眠をとりましょう。また、夜更かしをせずにできるだけ早寝早起きを心がけてください。

医師の一言コメント

2型糖尿病は、暴飲暴食や不摂生、不規則な生活習慣などが慢性化した結果、血糖値をコントロールすることが難しくなり、発症します。今回ご紹介したような糖尿病予防のために必要な情報を把握し、できることから改善してみましょう。

しかし、食習慣や生活習慣をいきなりがらりと変えることは難しいはずです。また、もしできたとしても継続できないかもしれません。「週に数回ジョギングしてみる」「食後に甘い物を摂らないようにする」「お酒を飲まない日を設ける」など、ご自身にとって負担が低いものから少しずつ実践してみてください。

2型糖尿病を予防するには、日頃の生活習慣や食習慣を改善することが重要です。運動不足気味の方や生活が不規則になっている方、栄養バランスが気になる方は、ぜひこの機会にご自身の生活を改めてみてください。

この記事の監修医師

医療法人社団宏久会 泉岡医院 院長 泉岡利於

関西医科大学卒業後、済生会野江病院循環器内科、関西医大附属病院心臓血管病センター、門真市阪本蒼生病院内科を経て現職に。現在は大阪府内科医会の副会長と大阪市都島区医師会の会長を務める。