口臭・舌の痛みの原因に。ドライマウスの原因と対策、予防方法を解説!

口臭や口の渇き・ネバつき・舌の痛みなど、口腔トラブルにお悩みの方は多いのではないでしょうか。これらのトラブルの原因として挙げられるのが「ドライマウス」という症状です。
ドライマウスは言葉の通り、口腔が乾燥している状態のことで、唾液の分泌が少ないことで発生します。
この記事では、ドライマウスの原因やドライマウスによって引き起こされる症状、そしてドライマウスの対処方法などについてご紹介します。
ドライマウスとは?ドライマウスで起こりうる症状
ドライマウスとは、唾液の分泌が慢性的に低下した状態のこと。専門用語では、口腔乾燥症とも呼ばれます。患者数に関する正確な統計はありませんが、自覚症状のある方はかなり多いとされています。また、男性よりも女性の方が多いとも言われています。
【ドライマウスによって起こりうる症状】
- 口が乾く
- 口の中がネバネバする
- 睡眠中に口の渇きで目が覚める
- 味覚がおかしくなる
- 口臭が気になる
- 虫歯や歯周病が悪化する
- 食べ物が飲み込みづらくなる
- 舌が痛い
これらの自覚症状がある方は、ドライマウスの疑いがあります。
ドライマウスが発生する原因は?
ドライマウスは、以下のような要因で起こりやすくなります。
・加齢
加齢にともない、口や顎周辺の筋力が低下し、唾液の分泌量が減ることで、口の中が乾燥してしまいます。
・精神的なストレス・緊張
精神的なストレスを感じたり緊張したりすると、自律神経のうち交感神経が優位になり、唾液の分泌量が低下しやすくなります。
・薬の影響
一部の風邪薬や鎮痛剤・抗うつ剤・抗アレルギー剤・鼻炎薬・抗パーキンソン剤・降圧剤などの薬の副作用として唾液の分泌量が低下することがあります。
・口呼吸
鼻呼吸ではなく口呼吸が多い方も、口内が乾いて唾液の分泌量が低下します。
・飲酒や喫煙
飲酒や喫煙も唾液分泌の機能を低下させます。飲酒・喫煙の習慣がある方は口の中が乾燥しやすく、ドライマウスになりやすいという特徴があります。
・その他の疾患
唾液腺の疾患や、シェーグレン症候群・糖尿病・腎臓病などの疾患の影響で唾液の分泌量が低下することがあります。
ドライマウスの予防・改善方法は?日常生活で気をつけるべきこと
ドライマウスは、日常生活の中で予防改善することが可能です。以下の点に留意しましょう。
・口が乾いたら水分をとる
口の渇きを感じたら水分をとることが大切です。特に冬場は空気が乾燥し室内の湿度も低下しやすくなるため、口の渇きを感じやすくなります。普段以上に水分補給をこまめに行いましょう。
マウススプレーなどの保湿剤を利用する
口腔内の乾燥を防ぐための保湿剤(マウスウォッシュやマウススプレー)などの使用が効果的です。携帯できるタイプもたくさん販売されていますので、口の乾燥が気になる方は一度試してみましょう。
喫煙や飲酒はほどほどに
飲酒や喫煙は唾液の分泌を低下させ、ドライマウスを悪化させてしまいます。飲酒や喫煙が習慣化している方はドライマウスになりやすいため、なるべく控えるように心がけましょう。
よく噛んで食べる
食事をするときは、普段以上によく噛むことを意識してみてください。よく噛むことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増加します。また、献立に柔らかいものが多いと噛む回数が少なくなりがちです。口の乾燥が、献立に噛みごたえのある食べ物を一品加えてみても良いでしょう。
唾液線のマッサージを取り入れる
顎や口まわりの筋肉をマッサージでほぐす「唾液腺のマッサージ」を習慣化することで、唾液分泌量の低下を防ぐ効果が期待できます。以下、唾液腺マッサージの方法を解説します。
【唾液腺マッサージのやり方】
- 耳の下・上の奥歯のあたりに手を置き、後ろから前に回すように10回ほどマッサージします。
- 顎のエラ部分に手を置き、5回ほど押すようにマッサージします。
- 顎の下のくぼみに親指を置き、上方向に押し上げるように5回ほどマッサージします。
口の乾燥が気になる方は、ぜひ試してみてください。
・唾液の分泌低下を防ぐための栄養補助
唾液の分泌量の減少を抑える栄養補助食品を摂取するのも効果的です。例えば、唾液の分泌量低下を防ぐには、クロレラの飲用が効果的だとされています。
▶詳しくはこちらの記事をご覧ください。
「クロレラ由来の総合栄養サプリメントは加齢および肥満に伴う唾液分泌量の低下を軽減する」
https://lab-sunchlorella.jp/report/%e5%8a%a0%e9%bd%a2%e3%81%8a%e3%82%88%e3%81%b3%e8%82%a5%e6%ba%80%e3%81%ab%e4%bc%b4%e3%81%86%e5%94%be%e6%b6%b2%e5%88%86%e6%b3%8c%e9%87%8f%e3%81%ae%e4%bd%8e%e4%b8%8b%e3%82%92%e8%bb%bd%e6%b8%9b/
ドライマウスの治療方法
ドライマウスは、歯科口腔外科などで治療を受けることも可能です。ドライマウスの症状で日常生活に支障が出ている・より早く改善したいという方は、一度歯科医院での検査や治療を受けてみると良いでしょう。病院では以下のような治療が行われます。
・問診
ドライマウスを招く要因の有無を確認するために、生活習慣や健康状態などについての問診を行います。
・口腔内検診
口腔粘膜や舌・味蕾の状態を検診します。
・唾液検査
ガムを噛んで10分間の唾液分泌量をチェックする「ガムテスト」や、ガーゼに吸収した唾液量を測る「サクソンテスト」など、唾液の分泌量を測る検査を行います。
・治療
原因や症状によって治療方法は異なりますが、必要に応じて超音波治療や漢方療法・サプリメントなどによる栄養補助・食事指導・生活指導などを行います。
まとめ
口臭や口の渇き・ネバつき・舌の痛みなどの口腔トラブルの原因となるドライマウス。加齢や生活習慣・食生活によってドライマウスの症状は出やすくなります。ドライマウスの症状でお悩みの方は、今回ご紹介した予防対策をぜひやってみてください。