生活習慣病

40代以降の女性はメタボになりやすい?原因と予防方法を解説

Ⅱ型糖尿病をはじめ、心筋梗塞などの生活習慣病につながるメタボリックシンドローム。40代以降の女性はメタボリックシンドロームになりやすいとされており、40代を超えて少し太ってきたという方は注意が必要です。今回は、40代以降の女性がメタボリックシンドロームになりやすい理由の他、メタボリックシンドロームを予防改善するための方法についてご紹介します。

メタボリックシンドロームとは?

まずはメタボリックシンドロームの概要と診断基準などについて解説します。

メタボリックシンドロームの概要

メタボリックシンドロームは、増加した内臓脂肪による影響で高血圧や脂質異常・高血糖などを招く病態のこと。年齢・性別に関わらず発症する病態ですが、40代以上は特に注意が必要です。特に女性ホルモンが減少する40代以降の女性はメタボリックシンドロームになりやすいとされています。

メタボリックシンドロームの診断基準は?

メタボリックシンドロームの診断基準のひとつとして、ウエストのサイズがあります。男性で85cm以上、女性で90cm以上はメタボリックシンドロームを発症している可能性があります。そのほか「脂質・血圧・血糖」に関する数値が基準値以上の場合、メタボリックシンドロームと診断されます。診断基準の詳細は以下です。

・脂質の診断基準

高中性脂肪血症 150mg/dl以上 かつ/または 低HDLコレステロール血症 40mg/dl未満

・血圧の診断基準

収縮期血圧130mmHg以上 かつ/または 拡張期血圧85mmHg以上

・血糖の診断基準

空腹時血糖 110mg/dl以上(内臓肥満の指標、血圧・空腹時血糖値・脂質など、メタボリックシンドロームと診断される基準について解説)

メタボリックシンドロームはどんな病気につながる?

メタボリックシンドロームになると、高血圧や脂質異常・高血糖になります。その影響で引き起こされる病気の代表的なものがⅡ型糖尿病です。メタボリックシンドロームでない人と比べると発症のリスクが3倍になるとされています。その他、「心血管疾患や高尿酸血症・腎臓病・睡眠時無呼吸症候群・非アルコール性脂肪肝」などにも発症しやすくなるとされています。

メタボの原因は?40代女性がメタボになりやすいのはなぜ?

40代以降の女性は女性ホルモンの影響で、メタボリックシンドロームにかかりやすくなるといわれています。なぜ女性ホルモンの影響でメタボリックシンドロームになりやすくなるのか、詳しく解説します。

メタボリックシンドロームの原因

メタボリックシンドロームの最大の原因は脂肪の蓄積です。そのため、過栄養や運動不足など脂肪が蓄積しやすい生活習慣はメタボリックシンドロームの原因となります。40代以降は新陳代謝の衰えによって、30代と同じ食習慣・生活習慣でも脂肪が蓄積されやすくなります。「食生活はそんなに変わっていないのに以前より太りやすくなった」という方は、食習慣や生活習慣を改善する必要があるといえます。

40代女性がメタボリックシンドロームになりやすい原因

女性ホルモンは女性の身体や健康に大きな影響を与えます。女性ホルモンが減少すると、更年期障害をはじめ、さまざまな症状を引き起こします。コレステロール代謝への影響もそのひとつで、女性ホルモンが通常に分泌されていると、LDL(悪玉)コレステロールが抑えられ、HDL(善玉)コレステロールが増やされます。それによって、血管機能が正常に保たれているのですが、コレステロール代謝が悪化するとLDL(悪玉)コレステロールが増加し、血管の機能が低下、血圧が上昇しやすくなります。これに脂肪が蓄積しやすい食習慣や生活習慣が合わさると、メタボリックシンドロームにかかりやすくなるのです。

加齢による筋肉量の減少も関係が

加齢による筋肉量の減少もメタボリックシンドロームの原因のひとつと考えられます。筋肉量が低下すると、その分代謝が悪くなり、脂肪が身体に蓄積されやすくなります。40代以降は筋肉量が低下しやすく、代謝が悪くなることで脂肪も燃焼されにくくなっていきます。運動不足の方は特に筋肉量が低下しやすいため注意する必要があるでしょう。

メタボリックシンドロームを予防するための方法とは?

女性ホルモンや筋肉量が減少しやすく、肥満や高血圧になりやすい40代以降の女性は、メタボリックシンドロームにかかりやすいといえます。メタボリックシンドロームを予防するためには、食事・運動・睡眠などの習慣を改善していく必要があります。以前よりも太りやすくなったと感じる方は、以下の方法を試してみてください。

食生活の改善

メタボリックシンドロームを予防するうえで、もっとも大切なのが食生活の改善です。糖分が多く含まれるものや油ものの摂取を控えて、脂肪がつきにくく筋肉が増えやすい食事に切り替えていきましょう。おすすめは低脂質・高たんぱくな食材です。

【低脂質・高たんぱくな食材】

  • 牛・豚の赤身
  • 鳥のささみや胸肉
  • 全卵
  • あじ・いわし・まぐろの赤身などの魚
  • 牛乳・ヨーグルト
  • 大豆食品全般

また、40代以降は女性ホルモンの減少に伴ってコレステロール代謝が低下し、血圧が上昇しやすくなります。低脂質高たんぱくな食材と合わせて、血圧を下げる効果が期待できる食材を摂りましょう。

【血圧を下げる効果が期待できる食材】

  • サンマ・アジ・イワシ・サバなどの青魚
  • 緑黄色野菜全般(カリウムを含むもの)
  • 芋・ごぼうなどの食物繊維を多く含むもの
  • 海藻類全般
  • 大豆製品全般
  • お酢
  • オリーブオイル

低脂質・高たんぱくな食材と血圧を下げる効果が期待できる食材は他にもあります。興味のある方は、他の食材も調べて美味しく食べる方法を試してみてください。また、これらの食材を食べる際に油や調味料を多く使いすぎるとあまり意味がありません。油は肥満、調味料に含まれる塩分は高血圧の原因になるため、できるだけ量を控えるようにしましょう。

運動習慣をつける

脂肪の蓄積を防ぐために、運動習慣をつけるのも良い方法です。脂肪がつきやすいとされる食後の1時間半以内に実施しましょう。高強度の運動をする必要はなく、軽めの運動を毎日取り入れて習慣にすることが大切です。おすすめは、脂肪燃焼の効果が期待できる有酸素運動です。

【おすすめの有酸素運動】

  • 30分程度のウォーキングを週に5回
  • 30分程度のジョギングを週に3~4回

日常に取り入れやすいウォーキングやジョギングがおすすめです。徒歩移動を増やす・エレベーターを使わずに階段を利用するなど、生活の中で運動を増やす方法も良いでしょう。また筋肉量の低下もメタボリックシンドロームの原因になるため、軽めの筋トレ(腕立て・腹筋・スクワット)なども無理のない範囲で取り入れてみてください。

良質な睡眠をとる

睡眠不足や睡眠の質の低下は、女性ホルモンの分泌に悪影響があるとされています。夜更かしは控えて睡眠時間を6~7時間ほど確保しましょう。また寝つきが悪かったり、就寝中に何度も目を覚ましてしまったりする方は、睡眠の質が低下している恐れがあります。以下のような方法で、睡眠の質を改善しましょう。

【睡眠の質を改善する方法】

  • 休日に寝すぎて生活リズムを崩さないようにする
  • 寝る約3時間前を目途に夕食を済ませる
  • 睡眠前に温かい飲み物を飲む
  • お風呂はぬるめのお湯に入る
  • 寝る前にリラックスできる音楽を聴く
  • 寝具やパジャマを見直し、より心地よいものに変える

このほか、睡眠の質改善にはさまざまな方法があります。興味がある方は自身で調べて、気になる方法を試してみてください。なお睡眠の質が改善されたからといって、女性ホルモンの分泌が増えるわけではありません。「女性ホルモンへの悪影響を抑える効果が期待できる」程度の効果だと認識しておきましょう。

クロレラの摂取も効果的

食・運動・睡眠の改善と合わせて試してほしいのがクロレラの摂取です。「クロレラのメタボリックシンドロームへの効果に関する研究」では、「クロレラの摂取によって血圧上昇が抑制された」という結果が実証されています。メタボリックシンドロームの原因のひとつである高血圧は、クロレラの摂取によって改善できる可能性があります。研究結果について詳しく知りたい方は以下からご確認ください。

「クロレラのメタボリックシンドロームへの効果に関する研究成果」が医学と生物学 153巻 8号 327-333に掲載されました。

クロレラ飲用に伴う遺伝子発現解析:生活習慣病予備群と健常者群の比較解析」を第60回日本栄養・食糧学会大会(2006年)にて発表しました。

まとめ

女性ホルモンが減少しやすくなる40代以降は、メタボリックシンドロームになるリスクが高くなります。「最近太りやすくなった」という40代以上の女性は、今回ご紹介した食事・運動・睡眠の改善方法を参考に、日常生活の中でメタボリックシンドロームにならない対策を取り入れてみてください。