健康

認知症はどのように進行する?悪化を食い止めるための方法とは?

認知症にはさまざまな種類があり、症状や進行に微妙な違いがあります。この記事では、認知症の種類や種類ごとの症状や進行の仕方についてご紹介します。また、認知症の悪化や発症を抑えるための方法についても解説します。

認知症とは?症状と種類

まずは認知症の症状・種類についてご紹介します。

認知症の症状

認知症とは、生後に発達した知的機能が後天的・持続的に低下することを指します。症状としては、記憶力・理解力・判断力が低下します。症状が悪化すると、社会生活や日常生活に支障が出てきます。加齢によって発症することが多く、現在、日本全国での推定患者数は約600万人。65歳以上の6人に1人程度が認知症有病者だと考えられます。

認知症の種類

認知症には以下の3種類があります。

・アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、認知症の中で一番多いとされています。脳に「アミロイドβ」と呼ばれる特殊なたんぱく質が蓄積することによって発症します。初期症状としては、今朝の食事が思い出せないなど、近い過去の事柄を思い出せなくなる症状が挙げられます。症状が悪化すると記憶障害が進行します。

・レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症の次に多いとされます。脳の神経細胞内に、「レビー小体」という特殊な物質ができることで発症すると考えられています。主な症状としては、幻覚や見間違いです。症状が進行すると、「表情がなくなる」「筋肉がこわばり転倒しやすくなる」など、パーキンソン病の症状が発症することもあります。

・脳血管性認知症

脳血管性認知症は、脳に発生する血管疾患が原因で発症します。脳の血管疾患としては脳梗塞や脳出血などが挙げられます。主な症状としては身体のマヒ、食べ物を飲み込む力の低下(嚥下障害)、言葉が上手く使えなくなるなどが挙げられます。

認知症の初期症状とは

認知症の主な初期症状についてご紹介します。認知症の初期症状としては、以下が挙げられます。

【認知症の初期症状】

  • もの忘れ:何度も同じ話を繰り返すようになる、同じものを何度も買ってくる、貴重品をなくすなど。
  • 理解力の低下:会話内容を理解することができなくなる、テレビの内容を理解できず何度も内容を聞いてくる、運転時にブレーキとアクセルを間違えるなど。
  • 集中力の低下:読書などができなくなる、料理や家事などを途中でやめてしまうなど。
  • 精神的混乱や気分の落ち込み:ネガティブな発言が目立つようになる、人付き合いを避けがちになる、怠ったり落ち込んだり気分の上下が激しくなる。

このような症状が初期症状としてあらわれ、次第に悪化していくのが認知症の特徴です。

認知症の進行と症状の変化

初期症状から認知症がどのように進行していくのか、種類ごとに解説します。

【認知症の種類ごとの進行】

・アルツハイマー型認知症の進行

アルツハイマー型は症状の進行がゆるやかなのが特徴です。基本的には年単位でゆるやかに進行していきます。8年から10年かけて症状が進行していくのが特徴です。

・レビー小体型認知症の進行

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症とは異なり、症状が悪化したり改善したりを繰り返すのが特徴です。悪化すると食物ではないものを口にする異食、排せつ物をいじってしまう不潔行為などがあらわれます。

・血管性認知症の進行

血管性認知症は、段階的に症状が進行していく特徴があります。記憶障害・意欲低下・歩行障害・遂行能力の低下など、人によって症状はバラバラですが、順を追って症状が増えていきます。

認知症の種類によって、進行の特徴はありますが、すべてがこれに該当する訳ではありません。基本的には人によって異なると考えておいた方が良いでしょう。

悪化するとどうなる?中核症状と周辺症状

症状が進行し、認知症が悪化するとどうなるのでしょうか?認知症が悪化した際に見られる「中核症状」と「周辺症状」についてご紹介します。

中核症状とは?

中核症状とは、認知症を発症した際に見られる核となる症状です。認知症と診断されると、基本的にどんな方にもこれらの症状が見られるようになります。

【代表的な中核症状】

  • 見当識障害
  • 記憶障害
  • 実行機能障害
  • 判断力
  • 理解力の低下
  • 失行
  • 失認
  • 失語

周辺症状とは

周辺症状とは「行動・心理症状(BPSD)」とも呼ばれます。中核症状が発症し、それに何かしらの精神的な要因が加わることで突発的に発生します。認知症にかかった方の性格のほか、環境、心理状態などで引き起こされる症状が変わるため、症状に個人差があります。周辺症状の例としては、以下のような症状があります。

【周辺症状の例】

  • 暴力や暴言など興奮状態になる
  • 介護への拒否反応
  • 理由もなく外を徘徊する
  • 精神障害「妄想・抑うつ・厳格」
  • 排泄物を手でさわるいじくるなどの不潔行為

認知症の悪化を抑えるリハビリ方法は?

悪化すると中核症状とさまざまな周辺症状があらわれるようになります。認知症の悪化を抑えるためには、どのような方法があるのか、代表的なリハビリを解説します。

回想法

回想法は認知症のもっとも代表的なリハビリです。リハビリの方法は、写真・思い出の品などを見ながら、昔を思い出して語ってもらうだけです。写真を見ながら「これは何歳のとき?」と聞いたり、大切にしている物を見ながら「どんな思い出がある?」と語りかけたり、回想を促すリハビリです。

認知症を発症しても、過去の記憶は覚えていることが多いです。昔を思い出すことで、精神的な安定を促すことができる他、脳の体操にもなります。話を遮ったり間違いを訂正したりせずに、じっくりと話を聞くことが大切です。

作業療法

作業療法とは、何かしらの作業を行うことで、脳の活動を促すリハビリです。家事などの日常動作・折り紙などの手先を使う遊び・編み物や手芸などの趣味が代表的です。本人の好みや、認知症の症状の進行度合いに応じて選びましょう。身体が十分に動かせる場合は、畑仕事や庭いじりに挑戦してみても良いですね。指先や身体を動かすことで脳に刺激を与え、認知症の悪化を抑える効果が期待できるほか、予防にもつながるといわれています。

運動療法

運動療法はその名の通り、運動することによって認知症の悪化を抑える方法です。認知症になると部屋に引きこもりがちになり、運動不足になったり、昼に寝てしまって昼夜逆転してしまったりすることも少なくありません。運動不足によって脳への刺激が低下し、認知症が悪化してしまう可能性がある他、昼夜逆転によって夜に寝れないと徘徊のリスクが高まります。

ラジオ体操やストレッチなど、優しい運動を日中に取り入れて、運動不足を解消しましょう。また、日中に活動することで夜間の睡眠がとりやすくなります。

認知症にならないための予防方法

では認知症を予防するためにはどのような方法があるのでしょうか?
認知症の予防方法についてご紹介します。

生活習慣や食習慣の改善

認知症の発症は、糖尿病や脳血管障害などの生活習慣病との関連性が高く、これらの疾患を予防することが認知症予防にもつながります。そのため、生活習慣や食習慣の改善は、認知症予防にも効果的です。「適度な運動・朝食をしっかり食べる・良質な睡眠をとる」などの生活習慣の改善の他、「塩分を控える・糖質を抑える・揚げ物やジャンクフードは控える」などの食習慣の改善を行いましょう。

他人との交流を持つ

人と話をすることは脳への刺激につながります。他人との交流が減るとふさぎがちになり、脳の活動も低下、認知症のリスクが高まってしまいます。他人との交流をできる限り保つことが、認知症予防につながります。

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クロレラを摂取する

認知症の中でも、血管性認知症の予防に効果的なのがクロレラの摂取です。クロレラを長期的に摂取することで「血管性認知症の危険因子である血中ホモシステインが低下する」「血管性認知症の危険因子を減らす血液中葉酸・ビタミンB12が増加する」「血管性認知症の危険因子を減らす赤血球中ルテイン濃度が増加する」といった効果が期待できます。

クロレラと認知症の研究やその成果について詳しく知りたい方はコチラもチェックしてください。

「クロレラと血管性認知症の危険因子との関係」を第17回 日本早期認知症学会学術大会で発表しました。

まとめ

認知症を発症し悪化すると、正常な社会生活や日常生活を送ることが困難になります。今回ご紹介した治療方法や予防方法を参考に、認知症の発症または進行を抑えるアクションを行ってみてください。